大部屋から個室にして、良質な作品を生み出す作業所に変わった実例

板書のメモに色づけしました

御殿場での世界フォーラム2日目(4月1日)。

340名余りが、十の会場に別れて行われた
「世界各地からの社会活動の紹介」では、

わたしはヘンリー・サフィア Henry Saphirさんの

「New Concepts in Social Work in Switzerland スイスの新しいソーシャルワークの概念」

に参加しました。

 

ヘンリーさんが手に持っていた織物の袋が、とても美しかったからです。

 

こんなに美しく良質な作品を利用者が生み出すソーシャルワークとは

一体どんな活動なんだろうと、興味を持ちました。

 

結論から言うと、

 

ソーシャルワーカー(社会奉仕者)は、

 

利用者が力を発揮できるように

相手が自分で決められるように、

 

自分は支援に徹していること。

 

ソーシャルワーカーにも利用者にも

人間的な個人生活を保障されていること

 

が、心に響きました。

 

ーーー

 

まずはじめに、

ソーシャルワーカー
(社会奉仕者)と教師には

共通することが多くあり、

 

どちらも支援をするだけで、

相手の代わりに決断をしないこと。

相手を守り過ぎないことが大切だ

 

と言われました。

 

 

3つのポイント


(1)Normalization principle 正規化の原則

保養地などではなく、通常の環境の中で最善の案を考えることが基本。

 

(2)A systematic approach 体系的なアプローチ

体系的なアプローチが必要。


(3)Empowerment 力づけ

利用者が力づけを得られるような環境に変えることが必要。

 


その人が「何か満足が得られる」
「これは良い方向に行く」とわかった時に、行動は変わります。

Empathy 共感をもって、相手と、その行動の理由を理解する必要があります。

必要なのはjudge 判断ではなく、Understund 理解です。

 

具体的には、

 

織物の作品を作業所で作るのに

はじめは大部屋で、

 

しかも同じ織り機を

午前と午後では利用者が入れ替わって、

 

ひとつの作品として仕上げていました。

 

 

途中で人が変わるために、織物の幅が変わってしまい、

だから、良質な作品ができないでいました。

 

それを、

一定基準の技術を身につけた人は

 

それぞれの個室で、自分だけの織り機で

最初から最後まで、自分で作品を作れるように

 

環境を変えたのです。

 

 

すると

作品は誰が作ったのかがわかり、

 

さらに

自分の作品の評価=値段もわかるので、

 

それが

利用者への大きな力づけになったのです。

 

 

もう一つ、大事なことは

ソーシャルワーカーに休みが確保されていること。

 

利用者は、グループホームの外へ(例えば山登りなど)

制限されずに出かけられることです。

 

ソーシャルワーカーと利用者のどちらにも、

人間的な生活が保障されているのです。

 

 

 

繰り返しになりますが、


ワーカーは
利用者が力を発揮できるように
自分は支援に徹していること

ワーカーも利用者も
人間的な個人生活が保障されていること

が、特に心に響きました。

 

 

大変うらやましく思いますが、
スイスでもまだ「新しい」考え方なんだそうです。

画像はHPのスクリーンショット

EkkhathofのHP(ドイツ語)

Leben aus anderer perspektive 異なる視点からの生活
http://ekkharthof.ch


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